■ ご挨拶

 当社は1964年(昭和39年)6月、高度経済成長に伴う様々な都市問題に対応するため、大阪市に代わって都市基盤の整備に要する公共用地を機動的・能率的に先行買収すること並びに、将来的な幅広い事業への展開を念頭とし、大阪市並びに近畿圏の経済、文化の発展に寄与することを目的として大阪市と民間企業の共同出資により株式会社として設立されました。
 1970年(昭和45年)の大阪万博開催時には、都心部の交通網整備と密集市街地解消を目的とした船場センタービルの建設・分譲、その後の管理を、市内の違法駐車対策の一環としては駐車場の建設・管理・運営をと、60年にわたり船場地区を拠点として地域に根ざした事業活動を展開し、今日に至っています。
 現在、大阪では55年ぶりとなる2025年(令和7年)の大阪・関西万博の開催を控えており、大阪はもとより近畿圏の経済・文化・医療分野の更なる成長、発展の起爆剤としての期待が高まっています。
 当社が管理する船場センタービルは、ビルの上には高架道路が、ビルの地下には地下鉄が一体構造となって走るという全国でも例のない建築物であり、かつ、万博会場へのメインアクセスとなる大阪メトロ本町駅と堺筋本町駅に東西1キロのビル通路で直結しています。当社としても大阪の中心であり、万博会場への交通の結節点に位置するビルの地理的優位性を活かし、大規模な商業・業務集積拠点としてその価値をより一層高め、関係団体の皆様と連携して船場地区、大阪の発展に寄与できるよう取り組んでまいる所存です。
 社会経済情勢をはじめとする様々な環境変化のもと、将来の見通しが難しいとされている時代です。しかし当社といたしましては、会社設立当初の理念を忘れることなく、これまで培ってまいりました経験をもとに、今後ともお客様、当社事業に関わる事業者の皆様、大阪市をはじめとする株主各位の皆様のご指導、ご支援を賜りつつ、企業活動を通じて、高架道路の良好な維持保全に貢献し、船場地域の活性化に寄与するという使命を全うしていく所存でありますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。

令和6年7月
代表取締役社長
蕨野利明